
名古屋から伊賀上野へ直通するJR列車が走る
↑「臨時」を掲げて伊賀上野へと走る団体列車
2月16日(日)と2月22日(土)の2回、団体臨時列車が名古屋⇔伊賀上野間を走りました。
名古屋から奈良まで続く関西本線ですが、JR東海とJR西日本の分岐点となる亀山駅を越えて走る列車はありません。必ず亀山駅で乗換となります。
国鉄時代から続いていた名古屋~奈良間の急行「かすが」は、JR東海となって新車キハ75系を投入したものの、一日一往復では利用者増につながらず、1996(平成8)年3月のダイヤ改正で廃止されてしまいました。
それから約29年ぶりとなる、名古屋から伊賀上野までの直通列車です。
この臨時列車は「関西本線活性化利用促進三重県会議」が走らせました。
なんだか難しい団体名ですが、三重県・亀山市・伊賀市・JR西日本の4者が関西本線の亀山~加茂間の活性化と利用促進に取り組んでいる組織です。
それというのも、亀山~加茂間は本線とは名ばかりの閑散線区なのです。
↓亀山~加茂間は通常、小型のディーゼルカーが1両で走る

上の写真は関西本線の伊賀上野~佐那具間を走る定期列車です。
小型のディーゼルカーキハ120が1両だけで走っています。
たまたまこの列車は立ち客がいましたが、全員着席してもシートが余るような列車が多い区間です。
JR西日本が公表した関西本線・亀山~加茂間の2023年平均乗車人数は、1日942人です。
JR西日本は、1日2,000人未満の17路線30線区を公表しています。
輸送密度2,000人/日未満の線区別経営状況に関する情報開示
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241029_press_senkubetsukeieizyoukyou.pdf
そのなかに同区間も入っています。
つまり、廃線候補と受け止めても良い状況なのです。
三重県や沿線の亀山市・伊賀市としては、利用者を増やすことでJR西日本からの廃止打診を阻止したい考えで、今回の直通列車による実証実験を行いました。
↓伊賀上野駅からは伊賀鉄道で伊賀市の中心駅・上野市駅に行ける

行先が伊賀上野駅なのは、伊賀忍者の里として知られる伊賀市の中心地に行ける伊賀鉄道が同駅からでているためです。
伊賀鉄道の車両は、上の写真のとおり“忍者列車”になっています。
伊賀は伊賀牛の産地としても知られていますので、グルメ目的でも楽しめます。
その中心地にある駅は、忍者市駅という別名をもつ上野市駅です。
また、伊賀上野駅に至るまでにとおる関駅は、東海道53次の関宿が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている、宿場町の様子をいまに伝える観光地の最寄り駅です。
今回の臨時列車の乗客はツアー扱いで、伊賀上野駅か関駅までの往復で同列車を利用するものでした。
↓忍者市駅(上野市駅)前広場には、忍者のマネキンがズラッと

団体客が移動したあとに、筆者も伊賀上野駅から伊賀鉄道に乗って忍者市駅(上野市駅)まで行ってみました。
すると、駅前広場を囲むように忍者のマネキンがズラッと並び、広場のなかにはキッチンカーが何台も営業していました。
忍者というと、黒い服を着て目立たないよう素早く移動するイメージがありますが、ここのマネキンたちはカラフルな衣装を着て、アイドルグループかと思うようなポーズをとっています。
こういった斬新な発想が、いまの時代には必要なのでしょうね。
今回の臨時列車の結果をうけて、「関西本線活性化利用促進三重県会議」がその将来性をどう判断するかが注目されます。
できれば、定期的に名古屋からの直通列車が走るようになり、乗り換え無しで快適に関や伊賀上野、さらには奈良までいけるようになって、乗客増につながることを期待したいところです。
2月16日(日)と2月22日(土)の2回、団体臨時列車が名古屋⇔伊賀上野間を走りました。
名古屋から奈良まで続く関西本線ですが、JR東海とJR西日本の分岐点となる亀山駅を越えて走る列車はありません。必ず亀山駅で乗換となります。
国鉄時代から続いていた名古屋~奈良間の急行「かすが」は、JR東海となって新車キハ75系を投入したものの、一日一往復では利用者増につながらず、1996(平成8)年3月のダイヤ改正で廃止されてしまいました。
それから約29年ぶりとなる、名古屋から伊賀上野までの直通列車です。
この臨時列車は「関西本線活性化利用促進三重県会議」が走らせました。
なんだか難しい団体名ですが、三重県・亀山市・伊賀市・JR西日本の4者が関西本線の亀山~加茂間の活性化と利用促進に取り組んでいる組織です。
それというのも、亀山~加茂間は本線とは名ばかりの閑散線区なのです。
↓亀山~加茂間は通常、小型のディーゼルカーが1両で走る

上の写真は関西本線の伊賀上野~佐那具間を走る定期列車です。
小型のディーゼルカーキハ120が1両だけで走っています。
たまたまこの列車は立ち客がいましたが、全員着席してもシートが余るような列車が多い区間です。
JR西日本が公表した関西本線・亀山~加茂間の2023年平均乗車人数は、1日942人です。
JR西日本は、1日2,000人未満の17路線30線区を公表しています。
輸送密度2,000人/日未満の線区別経営状況に関する情報開示
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241029_press_senkubetsukeieizyoukyou.pdf
そのなかに同区間も入っています。
つまり、廃線候補と受け止めても良い状況なのです。
三重県や沿線の亀山市・伊賀市としては、利用者を増やすことでJR西日本からの廃止打診を阻止したい考えで、今回の直通列車による実証実験を行いました。
↓伊賀上野駅からは伊賀鉄道で伊賀市の中心駅・上野市駅に行ける

行先が伊賀上野駅なのは、伊賀忍者の里として知られる伊賀市の中心地に行ける伊賀鉄道が同駅からでているためです。
伊賀鉄道の車両は、上の写真のとおり“忍者列車”になっています。
伊賀は伊賀牛の産地としても知られていますので、グルメ目的でも楽しめます。
その中心地にある駅は、忍者市駅という別名をもつ上野市駅です。
また、伊賀上野駅に至るまでにとおる関駅は、東海道53次の関宿が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている、宿場町の様子をいまに伝える観光地の最寄り駅です。
今回の臨時列車の乗客はツアー扱いで、伊賀上野駅か関駅までの往復で同列車を利用するものでした。
↓忍者市駅(上野市駅)前広場には、忍者のマネキンがズラッと

団体客が移動したあとに、筆者も伊賀上野駅から伊賀鉄道に乗って忍者市駅(上野市駅)まで行ってみました。
すると、駅前広場を囲むように忍者のマネキンがズラッと並び、広場のなかにはキッチンカーが何台も営業していました。
忍者というと、黒い服を着て目立たないよう素早く移動するイメージがありますが、ここのマネキンたちはカラフルな衣装を着て、アイドルグループかと思うようなポーズをとっています。
こういった斬新な発想が、いまの時代には必要なのでしょうね。
今回の臨時列車の結果をうけて、「関西本線活性化利用促進三重県会議」がその将来性をどう判断するかが注目されます。
できれば、定期的に名古屋からの直通列車が走るようになり、乗り換え無しで快適に関や伊賀上野、さらには奈良までいけるようになって、乗客増につながることを期待したいところです。